香りの散歩道 |
墨絵・朝野泰昌 |
5月は、新茶の香りを楽しめる季節ですね。 お茶といえば、皆さんは、お茶の木の実から油がとれることをご存じですか。 花が咲いたあとに収穫した実を搾った油で、「ティーオイル」と呼ばれています。 お茶の木はツバキ科の植物なので、椿油(つばきあぶら)をつくるのと同じような方法で、オイルを搾ることができるのだとか。 白い花やコロンとした実のカタチも、お茶と椿は似ています。 先ほど、お茶の実は花が咲いたあとに収穫すると言いましたが、日本の茶畑で花を見たことがある方は少ないでしょう。 なぜなら、日本茶をつくるために栽培されているお茶の木は、葉っぱに栄養がいきわたるよう、花を咲かせないようにするのだそうです。 そのため、ティーオイルづくりは、お茶の実がとれる木を栽培するところから、はじめなければなりません。 そんな手間をかけてつくられた食用のティーオイルは、ナッツのような芳ばしい香りと、爽やかな口あたりが特徴です。 植物油の種類はいろいろありますが、ティーオイルは、フレッシュな風味を楽しみたい人に人気だとか。 その風味を際立たせるには、熱をあまり加えず、料理の仕上げなどに使うのがおすすめです。 知る人ぞ知るお茶の木の恵みを、皆さんも味わってみませんか。 |
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毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。 香りの散歩道TOPへ / TOPへ / 歳時記へ |