香りの散歩道 |
墨絵・朝野泰昌 |
おいしい朝ごはんを食べた日は、いいことがありそうな気がしませんか。パン好きの皆さんは、こんがり焼けたトーストの香りにも、しあわせを感じられることでしょう。 パンにまつわることわざは、世界中にあります。その中から、いくつか紹介させてください。 イギリスには、「鳥のさえずりよりパン」ということわざがあり、「花より団子」と同じような意味で使われています。 美しい花を見るよりも、鳥のさえずりを聞くよりも、おなかを満たしてくれるもののほうがいい。 そんな気分の日は、皆さんにもありませんか。 ポルトガルでは、「パンとワインで人は道を歩く」といわれています。 この言葉には、「腹がへっては戦(いくさ)ができぬ」という意味があるとか。 おなかが空いていては、働くことも、勉強もできない。 まずは、パンとワインでエネルギーをチャージして、元気よく前に進もう・・・ということでしょうね。 また、「弘法にも筆の誤り」という日本のことわざは、どんな達人でも失敗することがある・・・という意味ですが、ポーランドでは、弘法大師ではなくパン職人が主役。 「最高のパン職人でも、たまにはパンがうまく焼けないこともある」といわれているそうです。 パン職人という仕事が尊敬されているからこそ、生まれたことわざでしょう。 人はパンのみで生きているわけではありませんが、しあわせの香りがするパンのある暮らしは、心も満たしてくれるのではないでしょうか。 |
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毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。 香りの散歩道TOPへ / TOPへ / 歳時記へ |