香りの散歩道


ハナミズキ

墨絵・朝野泰昌
五月の緑は、美しいですね。
若葉をわたる風の匂いも心地よくて、すくすく育つ姿を見ていると、元気をもらえませんか。

街路樹や公園などで見かけるハナミズキも、そんな木の一つです。
一青窈(ひととよう)さんのヒット曲『ハナミズキ』で、その名を知った方もいらっしゃるでしょう。

今の時期、白や薄紅色の花を咲かせて、道ゆく人の目を楽しませてくれます。
と言いましたが、実は、花のように見えるのは、ソウホウと呼ばれる葉っぱです。
真ん中にある小さな黄緑色の部分が、本当の花。
葉っぱが色づくので、美しい姿を長く見ることができるのですね。

ハナミズキの花言葉は「私の思いを受け取ってください」。
お返しという意味の「返礼」もそうです。
この言葉の由来は、明治時代までさかのぼります。

当時の東京市長が、アメリカのワシントンに桜の苗木を贈り、ポトマック河畔に日米友好の桜並木が生まれました。
そのお返しとして、アメリカから日本に贈られたのがハナミズキで、日比谷公園や小石川植物園などに植えられたそうです。

今では、日本中で親しまれる木になったハナミズキ。
みなさんのご近所でも、空に向かって伸びていませんか。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

5月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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