香りの散歩道


たきび

墨絵・朝野泰昌
今日11月8日は「立冬」。
冬の訪れを知らせてくれる日です。

そして、季節の変化をさらに細かく分けた七十二候(しちじゅうにこう)では、「山茶始開(つばきはじめてひらく)」。

つばきの花がはじめて咲くころ、という意味です。
実は、この花は山茶花(さざんか)のことだとか。
つばきの仲間なのですが、花の咲く時期が違っていて、この時期に咲くのは山茶花のほうなのです。


秋から冬にかけて、香り高い花を咲かせる山茶花は、街路樹や生け垣に使われることも多い植物です。
白い花は、ふんわりと優しい香りがして、ピンク色の花は、ちょっと濃いめで甘さのある香り。

散歩道で見かけたら、そっと香り嗅いでみませんか。

山茶花は、「かきねのかきねの まがりかど」ではじまる童謡『たきび』の歌詞にも登場します。
2番の歌詞は、「さざんかさざんか さいたみちたきびだ たきびだ おちばたき」。
落ち葉を集めて、焼き芋を焼いた思い出がある方も、いらっしゃることでしょう。


今では、自由に焚き火をすることはできませんが、キャンプ場などでは、焚き火台を使って楽しんでいる人たちも。
「あたろうかあたろうよ」という、歌の歌詞にあるほのぼのとした光景は、焚き火台を囲んで生き続けているようです。


山茶花の花を見かけたら思わず、『たきび』の歌を口ずさんでしまいそうですね。

*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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