香りの散歩道 |
墨絵・朝野泰昌 |
食事をするとき、箸づかいが気になるように、ナイフとフォークの使い方がきれいな人は、素敵に見えませんか。 今日、7月12日は「洋食器の日」です。 7(ナ)1(イ)2(フ)の語呂合わせから生まれた記念日で、金属洋食器の組合が、金属製のカトラリーも洋食器であることを、もっと知ってもらおうと制定したそうです。 カトラリーの歴史は、マナーの歴史とも言われています。 日本では、はるか昔から箸が使われていましたが、ヨーロッパでは、手づかみで食事をする習慣が中世まで続きました。 王侯貴族は、富の象徴として銀のカトラリーを持っていましたが、各家庭でナイフとフォーク、スプーンが使われるようになったのは、19世紀になってからだとか。 そのころ、イギリスで現代に伝わるテーブルマナーが、確立したとも言われています。 日本では明治時代、文明開化によって、ナイフとフォークで食事をする西洋の食文化が普及していきました。 といっても、初めて手にした人は四苦八苦したようで、最も使いやすいカトラリーはスプーンだったとか。 日本人は昔から、匙(さじ)を使い慣れているので、違和感がなかったのかもしれませんね。 金属製のカトラリーが、日本で本格的につくられるようになったのは、大正時代の初めごろ。 以来、私たちの食生活に欠かせないものになりました。 「洋食器の日」の今日、そんな歴史にも思いを馳せてみませんか。 |
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毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。 香りの散歩道TOPへ / TOPへ / 歳時記へ |