来週の月曜日は「敬老の日」です。 長年にわたって社会に尽くしてきた、人生の先輩たちを敬う日。 せっかくですから、人生経験豊かなおじいちゃんおばあちゃんの話を、じっくり聞いてみてはいかがでしょう。 思い出話だけでなく、悩みごとがあれば相談して、御意見番になってもらうのもいいですね。 時代劇には、豊富な知識と経験を持って、誰にでも遠慮なく意見を言う、御意見番がたびたび登場します。 なかでも、「天下の御意見番」といえば、大久保彦左衛門(おおくぼ・ひこざえもん)。 徳川家康(とくがわ・いえやす)の時代から、秀忠(ひでただ)、家光(いえみつ)と、三代の将軍に仕えた人物です。 旗本でありながら、大名をしのぐ発言権を持っていたそうで、その逸話が芝居や講談などで大袈裟に脚色され、いつしか「天下の御意見番」と呼ばれるようになったとか。 大久保彦左衛門は、鍋奉行(なべぶぎょう)も務めたと言われています。 鍋の仕切り役として腕をふるう人のことを、鍋奉行と呼びますが、これは実際にあった江戸幕府の役職名です。 当時の鍋奉行は、将軍が鍋料理で客人をもてなす際に、接待をする責任者でした。 食材を調達する仕事も任されていたそうです。 その逸話から、時代劇では、彦左衛門のもとで活躍する義理人情に厚い魚屋、一心太助(いっしん・たすけ)という架空の人物も登場して、人気者になったのです。 「天下の御意見番」が、どんな料理でもてなしたのか。 食べてみたいものですね。
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9月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。
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