香りの散歩道


生姜の日

墨絵・朝野泰昌

梅雨の時期を元気に乗り切るため、皆さんはどんなことに気をつけていらっしゃいますか。
たとえば、ピリッとスパイスの効いた料理を、いつもより多めに食べてはいかがでしょう。

今日6月15日は、日本のスパイスとも言える「生姜の日」です。
食品会社が制定した記念日ですが、その由来には、金沢にある波自加彌(はじかみ)神社の行事が、関係していることをご存知でしょうか。

「はじかみ」というのは、生姜や山葵、山椒など、歯で噛んで辛いものを指す古い言葉。
波自加彌神社は、日本で唯一、香辛料の神様を祀る神社なのです。

ここでは、毎年6月15日に「はじかみ大祭」が行われ、これが「生姜の日」という記念日の由来になりました。
一年の無病息災を祈る祭りの終わりには、参列者に特製の生姜湯がふるまわれます。

生姜湯づくりに使われている水は、奈良時代から湧き出ているそうで、こんな伝説が語り継がれています。

当時、雨が降らない日々が続いて草木は枯れ、人々の命も危ぶまれるほどの干ばつに見舞われていました。
この地を治める役人が、波自加彌神社に参拝して雨乞いをしたところ、神社の近くから水がこんこんと湧き出たのです。

救われた人々は、干ばつの中でも自生していた、生姜を供えて感謝を捧げました。
その日が、6月15日だったことから、「はじかみ大祭」が行われるようになったそうです。

「生姜の日」の今日、皆さんも生姜湯を飲んで、健やかな日々を過ごしませんか。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

6月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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