香りの散歩道


顔見世大歌舞伎


墨絵・朝野泰昌



明治22年の今日11月21日、東京の木挽町(こびきちょう)に、歌舞伎座が開業しました。

時は流れ、平成25年に建て替わって新しい銀座の顔となった歌舞伎座では今、11月恒例の「顔見世大歌舞伎」が催されています。

この顔見世は、昔から「芝居の国の正月」とも言われているそうで、今年は歌舞伎座百三十年を記念して、よりいっそう華やかな舞台が繰り広げられています。

香り高い日本の伝統芸能として世界に知られる歌舞伎ですが、江戸で歌舞伎が上演されるようになったのは、今からおよそ400年前と言われています。
芝居見物に出かけるのは、江戸っ子にとって、この上ない娯楽だったようですが・・・歌舞伎座が誕生するまで、人々はどこで芝居を観ていたのでしょうか。

江戸幕府から歌舞伎の興行を許されていた芝居小屋は、中村座、市村座、森田座の三つで、江戸三座と呼ばれました。

ちょうど今、浅草では、当時の芝居小屋を再現したような仮説劇場「平成中村座」で、歌舞伎が上演されています。
江戸っ子が熱狂した芝居見物の雰囲気は、こちらで体験できるかもしれませんね。

ちなみに、芝生の芝に居ると書く、「芝居」という言葉の語源は、文字通り、芝の生えている場所に見物席を設けて、お寺の本堂などで演劇や踊りなどを上演したのがはじまりだとか。

今ではすっかり、客席は豪華になりましたが、芝居を愛する心は脈々と受け継がれているようですね。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

11月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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