香りの散歩道


「戌の日」

墨絵・朝野泰昌



今年の干支は「戌(いぬ)」ですが、日本の暦には毎日、十二支が割り振られているのをご存じですか。

今日2月21日は「申(さる)」で、明日は「酉(とり)」。
そして、明後日の2月23日は「戌の日」です。
昔から「戌の日」には、安産祈願をすると良いといわれていますね。

子だくさんで、お産が軽いといわれる犬にあやかって、「どうか元気な赤ちゃんが生まれますように・・・」と、5カ月目の安定期に入った妊婦さんが、「戌の日」に安産祈願をする風習が生まれたのだそうです。

この日、おなかの赤ちゃんとお母さんを守るために「岩田帯(いわたおび)」と呼ばれる腹帯を巻くことから、「帯祝い」ともいわれています。

妊婦さんが腹帯を巻くのは、日本独自の風習だそうですが、その歴史はかなり古いようです。
一説によると、『古事記』に記されている神功(じんぐう)皇后のご懐妊に関する記述に由来するといわれているとか。

本当のところはよく分かりませんが、平安時代には、宮中の儀式として執り行なわれるようになりました。

時は流れて平成の今も、皇室では、帯を着けると書いて「着帯の儀(ちゃくたいのぎ)」と呼ばれる儀式が受け継がれています。

明後日の「戌の日」には、安産祈願の帯祝いをされるご家族も、いらっしゃることでしょう。
元気な赤ちゃんのご誕生をお祈りしています。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

2月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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