山陰の温泉町(おんせんまち)を舞台にした昭和の名作ドラマ、『夢千代日記』が再放送されていることをご存じですか? 吉永小百合さん演じる夢千代は、広島で胎内被爆した宿命を背負いながら、亡き母のあとを継いで芸者の置屋を営み、ひたむきに生きている女性です。 ロケ地となった湯村温泉には今も、夢千代の面影がよみがえる、ゆかりの場所がたくさんあります。 温泉街のまん中を流れる春来川(はるきがわ)沿いには、湯けむりのあがる源泉の荒湯(あらゆ)があり、ドラマにたびたび登場しました。 ここで、置屋の人々が卵や野菜をゆでるシーンや、シリーズ3作目の『新・夢千代日記』では、松田優作さんが川の中に入って、水しぶきをあげながら走るシーンも撮影されたそうです。 そして、ドラマの世界を再現した「夢千代館」に足を踏み入れると、昭和の懐かしい匂いがするような温泉街の風景に出会うことができます。 館内では、『夢千代日記』を通じて生まれた広島市との交流や、吉永小百合さんが夢千代を演じたことをきっかけに取り組んできた、原爆詩の朗読などの平和活動も紹介されています。 広島は今日、69年目の8月6日を迎えました。 夢千代の祈りが時を超えて、一人でも多くの人の心に届くといいですね。
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8月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。
*『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、
毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。