香りの散歩道


イタリア国旗のピッツァ・マルゲリータ


墨絵・朝野泰昌




1851年の今日、イタリアのトリノで一人の女の子が誕生しました。
のちに、イタリア王妃となって多くの国民に愛されたマルゲリータです。

本国イタリアでは、芸術の発展に尽くした王妃として親しまれていますが、日本ではある有名な食べ物で、その名を知った方も多いでしょう。
その食べ物とは、ピッツァ・マルゲリータ。

そうです。赤いトマトと、白いモッツァレラチーズ、緑のバジルがトッピングされた、イタリア国旗のようなこのピザの名前は、王妃マルゲリータにちなんで付けられました。

1889年に王妃がナポリを訪れたとき、当時の有名なピザ職人が、記念に3種類のピザをつくって献上しました。
その中のひとつが、イタリア国旗の色合いを模して、トマトソースにモッツァレラチーズとバジルをのせて焼いたものでした。

王妃は、このピザを大変気に入ったそうで、それを知ったピザ職人は、この3色ピザを「マルゲリータ」と名付けました。
以来、マルゲリータは、ピザの本場ナポリで最も人気のあるメニューになったそうです。

この逸話にちなんで、日本のピザ協議会は、王妃マルゲリータの誕生日である11月20日を「ピザの日」という記念日にしました。 
せっかくですから、皆さんも今日ピザを食べる機会があれば、王妃に敬意を表して、マルゲリータを味わってみませんか。



*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。


*このコーナーは毎週水曜日に日本海新聞で掲載しています



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