香りの散歩道


松葉蟹の日

墨絵・朝野泰昌


 11月の第4土曜日は『松葉ガニの日』です。

松葉ガニという呼び名は山陰特有のものですが、発祥の地といわれる鳥取県で、この日が記念日に制定されたことは皆さんもご存じでしょう。
 その由来は、なんといっても、これからが旬の時期であること。
そして、松葉ガニの名称が登場する最も古い文献にちなんで、11月の第4土曜日を『松葉ガニの日』と決めたそうです。
この日、松葉ガニが水揚げされる漁港は、さまざまなイベントで賑わいます。
 “山陰の冬の味覚の王者”といわれるだけあって、弾力のある新鮮な身のとろけるような甘さが楽しめるのは本場ならでは。
刺し身や焼きガニ、カニ鍋など、食べ方の好みはそれぞれでしょうが、温泉でゆでた松葉ガニの美味しさは、また格別です。

 山陰の山間(やまあい)にある温泉街、「夢千代の里」として知られる湯村温泉には、町の中心を流れる春来川(はるきがわ)沿いに湯けむりが立ちのぼる荒湯(あらゆ)があります。
ここは、摂氏98度という高温の温泉がたっぷりと湧き出る湯村温泉の源泉。
地元では昔から、このお湯で松葉カニをゆでると、よりいっそう旨味が引き立つといわれています。

 熱々でも冷めても美味しいと評判の、温泉でゆでた松葉ガニ。
皆さんもぜひ一度、味わってみませんか。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。



*このコーナーは毎週木曜日に日本海新聞で掲載しています



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