香りの散歩道


アイスクリーム


墨絵・朝野泰昌



昭和26年の今日7月3日、東京の明治神宮で開催された進駐軍主催のカーニバルで、ある食べ物が話題になりました。

季節は夏。
模擬店で販売された甘くて冷たいその食べ物とは・・・ソフトクリームです。

一般の日本人が、コーンに盛られたソフトクリームを味わうのも、目の前でつくる機械を見るのも、おそらくこの時が初めてだったのではないでしょうか。

その後、百貨店の食堂や街の喫茶店でも売られるようになり、ソフトクリームは日本中の人気者になりました。

とは言っても、かけそば一杯の値段に比べ、ソフトクリームは2倍
以上もしたそうですから、最初は高級スイーツだったのですね。

そして、昭和45年。
ソフトクリームが爆発的なブームになる出来事がありました。
大阪で開催された万博、日本万国博覧会です。

期間中6千万もの人が訪れたという会場内には、およそ200台のソフトクリームフリーザーを設置。
フル回転で売れた日もあったそうで、歩きながらソフトクリームを食べる人たちの姿がメディアにも取り上げられ、「カッコイイ」「おいしそう」「食べてみたい」と、人気に火がついたのです。

令和7年にはまた、大阪で万博が開催されるとか。
私たちが食べたことのない、新しい食のブームがまた生まれるかもしれませんね。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

7月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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