1911年の今日8月22日、パリのルーブル美術館で、ある事件が起こりました。 百年以上経った今も語り継がれる、その事件とは…ルネサンスの香りを今に伝えるレオナルド・ダ・ヴィンチの名画『モナ・リザ』が盗まれていることが発覚したのです。 ルーブル美術館の顔ともいえる名画の盗難とあって、大勢の捜査員が血眼になって捜したそうですが、見つかったのは額縁だけ。 そして、行方不明のまま2年の歳月が流れたある日、ダ・ヴィンチの祖国であるイタリアのフィレンツェで、『モナ・リザ』らしき絵画が発見されました。 専門家が鑑定した結果、本物であることが判明。 その絵をフィレンツェに持ち込んだ真犯人は、パリで暮らすイタリア人の職人でした。 彼は、ルーブル美術館に展示されていた『モナ・リザ』を保護するためのガラスケースを、設置する作業にも加わったことがある人物だったのです。 つまり、名画を壁からはずすのは、お手のものだったのですね。 2年もの間、パリのアパートに『モナ・リザ』を隠し持っていた犯人は、イタリアの画商たちに「わが国の誇りを持っている」という内容の手紙を送りつけ、絵を売るために訪れたフィレンツェで、ようやく捕らえられたのです。 美術史上最大の泥棒か、イタリアで生まれた名画を取り戻そうとした英雄か。今でも賛否両論あるそうですが、何はともあれ、『モナ・ リザ』が無事だったことには、みんなが胸をなでおろしたことでしょうね。
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