香りの散歩道


「我が家の味噌が一番!」 


墨絵・朝野泰昌

 
 日本食が世界的なブームになっていることは、皆さんよくご存じでしょう。

味つけの要となる伝統的な調味料にもスポットライトが当たり、近頃は、味噌の人気が高まっています。

 有名シェフがフランス料理のレシピに取り入れたり、味噌あじのお菓子、味噌スウィーツも登場して、その深みのある味わいに新たなファンが増えているとか。


 そして、日本国内では、味噌づくりが家庭で手軽に楽しめるキットが人気を集めているそうです。

味噌は、大豆と麹(こうじ)と塩で作るシンプルな発酵食品ですが、作り手によって味わいが変わる生き物でもあります。
そこがまた、味噌づくりの面白さでもあるようですね。

 材料を仕込んだら、あとは発酵していく過程を見守ります。
熟成が進むごとに深みのある色になり、香りや甘みも増していくので、完成するまでの半年から1年くらいの間、手塩にかけて育てる楽しみを味わえる……。
手づくり味噌の人気の理由は、こんなところにもあるようです。

 そして、出来あがった味噌は、同じ材料で作っても世界にたった一つの味。

「我が家の味噌が一番おいしいわ」

と、手前味噌なことが言えるようになったら、もうすっかり味噌づくりの虜ですね。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。



*このコーナーは毎週木曜日に日本海新聞で掲載しています



香りの散歩道TOPへ
 /  TOPへ  / 歳時記へ