香りの散歩道 |
墨絵・朝野泰昌 |
「朝野家 香りの散歩道」 この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りします。 |
今日は「立秋」。 暦の上では秋の始まりですが、暑さはまだまだおさまりそうもありませんね。 残る暑さと書いて「残暑」。 昔の人は、立秋を過ぎても暑い日が続くことを、こう呼びました。 今でも、季節の挨拶は今日を境にして、「暑中見舞い」から「残暑見舞い」に切り替わります。 一服の 緑茶に残暑 おさへたり 白い茶碗に映える、目にも涼やかな緑茶の緑(みどり)。 清々しい香りにも癒される、一服のお茶で暑さがおさえられるようだ・・・ そんな心持ちを詠んだ、明治生まれの女流俳人、星野立子(ほしの・たつこ)の句です。 彼女の父親は、季節の移ろいを見つめて写生をするように句を詠んだ、俳人の高浜虚子(たかはま・きょし)。 星野立子もまた、父親ゆずりの才能と明るく豊かな感性で、昭和の時代に活躍しました。 その代表作と言われる一句を紹介しましょう。 美しき 緑走れり 夏料理 みずみずしい緑の野菜や薬味などをあしらった、涼やかな夏料理を目にしたときの感動が、まっすぐに伝わってきませんか。 一服の緑茶も、緑が美しい夏料理も、暑さをひととき忘れさせてくれる俳句になるのですね。 |
「朝野家香りの散歩道」この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りしました。 |
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毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。 香りの散歩道TOPへ / TOPへ / 歳時記へ |