香りの散歩道


人間国宝

墨絵・朝野泰昌
「朝野家 香りの散歩道」
この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りします。

今日のお相手は、私、木村匡也です。
みなさんは、どんなものを見たときに、日本の宝だと思いますか。
1950年の5月30日、「文化財保護法」が公布されました。
これは、世界的に見ても、よくできた法律だそうです。
建造物や美術品などカタチあるものは「有形文化財」、演劇や音楽、工芸技術などは「無形文化財」として、守るべき日本の宝が網羅されているのです。

なかでも、無形文化財は人間の「わざ」そのもの。
たぐいまれな「わざ」を持っていると認定された人は、「人間国宝」と呼ばれます。

歌舞伎の坂東玉三郎(ばんどう・たまさぶろう)さんや狂言師の野村万作(のむら・まんさく)さんなど、人間国宝の香り高い芸を間近でご覧になって、感動された方もいらっしゃるでしょう。
そのときの思いを言葉にして、身近な人に伝えることも、無形文化財を伝承する小さなチカラになるかもしれません。

ところで、「人間国宝」というのは、正式な呼び名ではないことをご存じですか。
文化財保護法には「重要無形文化財保持者」と記されています。
このちょっと硬い呼び名の認定者を伝える記事の見出しに、ある新聞社が「人間国宝」と書いたことがはじまりだとか。
その呼び名がこんなにも広まったのは、人間が国宝になるという表現が、たくさんの人の心に「いいね!」と響いたのでしょう。
かけがえのない日本の宝は、これからも大切にしていきたいですね。

「朝野家香りの散歩道」この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りしました。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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