香りの散歩道 |
墨絵・朝野泰昌 |
今週の金曜日、12月22日は「冬至」。 一年で最も昼が短い日です。 この日を境に太陽のチカラがよみがえることから、新しい年の暦(こよみ)を買うのにいい日、ともいわれています。 江戸時代には、毎年この時期になると、風呂敷包みを背負って暦を売り歩く、「暦売り(こよみうり)」の商売が繁盛していました。 といっても、勝手に作って売るのはご法度で、幕府の天文方(てんもんかた)の許可を得た、暦屋(こよみや)だけが印刷をしていたそうです。 新しい暦を買い求めると、それまで使っていたものは「古暦(ふるごよみ)」と呼ばれました。 引き裂いて鰯包むや 古暦 (ひきさいていわしつつむや ふるごよみ) 江戸時代の俳人、高井几董(たかい・きとう)の句です。 当時、紙はとても貴重なものですから暦としての役目を終えても、包み紙にしたり、ふすまの裏張り(うらばり)に使ったり、決して無駄にはしませんでした。 古暦の新しい使い道を見つけて、どの家でも、最後の最後まで使い切ったのです。 今でも、カレンダーの裏側を画用紙がわりにして、子どもたちが絵をかいているのを見かけます。 小さく切れば、メモ帳としても使えますね。 一年間お世話になったカレンダーに感謝を込めて、お宅では、どのように再利用されますか。 |
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毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。 香りの散歩道TOPへ / TOPへ / 歳時記へ |