香りの散歩道 |
墨絵・朝野泰昌 |
今日からの一週間は、秋のお彼岸です。 「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、そろそろ秋のおしゃれを楽しみたいものですね。 まずは、爪の先から。 マニキュアの色を、秋らしい色に変える方もいらっしゃるでしょう。 その日の装いに合わせて選べる、色とりどりのマニキュアは、気分を上げてくれるアイテムでもあります。 そんなマニキュアの歴史は古く、紀元前3000年頃のエジプトまでさかのぼります。 王族をはじめとする富裕層の人々は、ヘナという植物の花の汁で、爪を赤く染めていたそうです。 魔除けの意味もあったようですが、あのクレオパトラも、爪や唇に色をつけていたとか。 当時は、ヘナの花がマニキュアや口紅の役割を果たしていたのです。 位が高い人ほど色が濃かった、という説もあるので、富と権力を持っていたクレオパトラの爪は、真っ赤だったのではないでしょうか。 日本でも、平安時代にホウセンカの花で爪を染めることが流行したそうです。 夏から秋のはじめにかけて、赤い花を咲かせるホウセンカの別名は、爪という字に紅色(べにいろ)の紅(べに)と書いてツマベニ、または、ツマクレナイと読みます。 その名前が物語るように、日本のマニュキュアのルーツも植物だったのですね。 そして今、日本のネイルサロンは、世界でもトップクラスの技術とセンスがあると言われています。 皆さんも、爪のお手入れをして、秋のおしゃれを楽しみませんか |
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毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。 香りの散歩道TOPへ / TOPへ / 歳時記へ |