香りの散歩道 |
墨絵・朝野泰昌 |
この場所に来ると、いつもいい香りがする。初めて来た場所なのに、なぜか懐かしい匂いがする。 そんな経験をしたことは、ありませんか。 身にまとう香りが、その人の印象になることがあるように、空間に漂う香りもまた、その場所のイメージをかたちづくります。 「センティングデザイン」という言葉をご存じでしょうか。 センティングのセントは、「好ましい香り」という意味。それをデザインするセンティングデザインとは、花や木など自然素材のアロマオイルを調合して、空間にふさわしい香りを創ることです。 その場所の目的や雰囲気、訪れる人の気持ちなどを想像して、心地よい香りで空間をしつらえるのです。 目に見えるインテリアや照明、耳で聴く音楽などと同じように、鼻をくすぐる香りも、空間を印象づける大切な要素なのですね。 最近は、香りによる空間設計の専門知識と技能を持つ、センティングデザイナーを養成する講座なども開かれているそうですよ。 センティングデザインは、多くの人が集う空間だけでなく、パーソナルな空間にも生かすことができます。 たとえば、リモートワークや勉強をする部屋に、やる気が出そうな香りを漂わせて、気分を変えるスイッチにしたり、寝室に眠りを誘う香りをそこはかとなく漂わせたり・・・ この番組を聞いてくださっている皆さんからは、「それなら、もうやっていますよ」という声も聞こえてきそうですね。 空間と香りのいい関係は、これからますます注目されるのではないでしょうか。 |
*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中 ↓mp3です。
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毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。 香りの散歩道TOPへ / TOPへ / 歳時記へ |