香りの散歩道


ビーダンス


墨絵・朝野泰昌
 

明日、3月5日は「啓蟄」です。
朝、私たちが目を覚ますころ、土の中で冬ごもりをしていた虫たちが、「おはよう」と這い出してくるかもしれませんね。

冬眠はしないものの、巣の中であたため合っていたミツバチも、そろそろ休みあけ。
働きバチたちは巣から出て、春を告げる花のミツを求めながら、飛びまわりはじめるころではないでしょうか。

ミツバチとゆかりのある花といえば、「ビーダンス」という名前の花があるのをご存知ですか。
鮮やかなオレンジ色や黄色い花を咲かせるキク科の植物で、ウィンターコスモスの仲間です。

知る人ぞ知るこの花が、愛されている理由は、ハチミツのような甘い香りがするから。
いろいろな花のミツと花粉を混ぜて作ったような濃厚さが特徴で、ミツバチがダンスをしたくなる香りというイメージから、「ビーダンス」という名前がつけられたそうです。

太陽の光を浴びるとますます香り立つので、これからの季節はミツバチだけでなく、チョウチョもたくさん寄ってくることでしょう。
甘く濃厚な香りで、虫たちをぐいっと引き寄せる「ビーダンス」。私たち人間のことも、ハッピーな気分にしてくれそうですね。

ガーデニングの初心者でも育てやすいそうですから、ハチミツの香りが好きな方はトライしてみませんか。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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