香りの散歩道


歌会始

墨絵・朝野泰昌
お正月の行事をひとつひとつ重ねるたびに、新しい年がやって来たことを、実感されている方もいらっしゃるでしょう。

昭和37年の今日1月12日は、宮中で行われる新年恒例の「歌会始(うたかいはじめ)」が、初めてテレビ中継された日です。
今からちょうど60年前の寅年のこと。
歌会始では、皇族と一般の国民が、同じ御題で詠んだ和歌を披露するのですが、その年の御題は「土」でした。

当時、皇太子妃殿下であられた美智子さまは、土の香りが恋しくなるような歌を詠まれています。
ふと覚めて 土の香恋ふる 春近き 一夜霜葉の 散るを聞きつつ (ふとさめて つちのかこうる はるちかき ひとよ しもばの ちるをききつつ)

霜葉とは、霜にあたって紅や黄色に変わった葉っぱのことです。
その葉が散る音を聞きながら、土の香りがする春を待つ・・・この歌が生まれた60年前も今も、自然の営みは香りと共に繰り返されているのですね。

そして、今年。
令和4年の歌会始の御題は「窓」です。
皆さんは「窓」に、どのようなイメージをお持ちですか。
部屋の窓を開(あ)ければ、新しい一日が始まり、心の窓を開(ひら)けば、新しい世界が見えてくる。

そんな希望の光が、差し込むような言葉ではないでしょうか。
歌会始では、どのような「窓」の歌が披露されるのか、楽しみですね。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

1月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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