今日、5月5日は「端午の節句」です。 「こどもの日」という名前の国民の祝日になったのは、1949年、昭和24年のこと。 それまでは、「端午の節句」として祝っていました。 風を受けて、大空を悠々と泳ぐ鯉のぼり。 勇ましい武者人形や鎧兜などを飾る風習は、江戸時代に始まったそうです。 さらに時代をさかのぼると・・・平安時代の「端午の節句」について、清少納言(せいしょうなごん)は、『枕草子(まくらのそうし)』にこう綴っています。 節(せち)は 五月にしく月は なし 菖蒲(しょうぶ) 蓬(よもぎ)などの かをりあひたる いみじう をかし 節句は、五月に及ぶものはない。 香り高い植物の菖蒲や蓬などが、共に香り合っている様子は、とても趣がある・・・という意味です。 当時の宮廷では、「端午の節句」を迎える準備として、菖蒲や蓬を軒先に飾ったり、菖蒲の葉で作った薬玉を吊るして、厄払いをしていました。 その凛とした力強い香りに、清少納言は心ひかれたのでしょうか。 古くから薬草として用いられてきた菖蒲を、湯船に浮かべた「菖蒲湯」につかる風習は、今も受け継がれていますね。 季節の変わり目を健やかに過ごせますように・・・という願いを込めて、お宅でもいかがですか。
*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中 ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。
5月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。
*『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、
毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。