香りの散歩道


あなたのマドレーヌは?


墨絵・朝野泰昌

今日のお相手は、私、木村匡也です。
どこかで聞いた声だと思われた方、頭の中では今、記憶のページがパラパラとめくれていることでしょう

記憶を呼び起こすものといえば、この番組のテーマである「香り」は、その最たるもの。
「ああ、これって、あの時と同じだ・・・」と、不意に嗅いだ香りが引き金となって、遠い日の思い出がよみがえる。
そんな「香りあるある」は、プルースト現象と呼ばれています。

今年、生誕150年を迎えるフランスの文豪、マルセル・プルーストの名前を取ったもので、彼の代表作『失われた時を求めて』の一節がもとになりました。
ある日、主人公は紅茶に浸した小さな焼き菓子、マドレーヌのかけらを口にします。

その香りを嗅いだ瞬間、例えようのない喜びに満たされ、少年時代の思い出が意識の底から立ち現れてくるのです。
そこから、忘れかけていた記憶をたどる、長い長い物語がはじまり、あまりに長い小説なので、途中で挫折する読者もいるとか。
それでも、マドレーヌと紅茶の香りのエピソードは、多くの人に知られています。

プルーストの母国フランスには、思い出話をする時によく使われる、「あなたのマドレーヌは?」という決まり文句まであるそうです。

さて、ラジオの前のみなさん。
記憶の扉を開く鍵になる、あなたのマドレーヌは何ですか?


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

4月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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