香りの散歩道


光に変わった竹


墨絵・朝野泰昌

お気に入りの「香り」と、やさしい「灯り」。
この2つがあれば、秋の夜長を心豊かに過ごせそうな気がしませんか。

1879年。今から140年ほど前の今日10月21日に、ある発明が世界の暮らしを変えました。
発明王と呼ばれたトーマス・エジソンが、白熱電球の実用化につながる実験に成功したのです。
その翌年には、日本から取り寄せた「竹」の繊維で作ったフィラメントを使って、点灯時間を飛躍的に延ばしました。

なぜ、日本の竹が選ばれたのでしょうか。

一説によると、長持ちするフィラメントを作るために、さまざまな炭素繊維で試行錯誤を重ねていたエジソンは、ある日、日本のお土産にもらった扇子に目をつけました。
注目したのは、扇子そのものではなく、骨に使われていた「竹」。

その繊維が、とても太くて丈夫であることがわかり、究極の竹を求めて世界中に研究員を派遣したのです。
そして、たどり着いたのが、京都の石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)の竹でした。
エジソンのひらめきによって、世界を明るく照らす電球の発明に、日本の竹が貢献したのですね。

時は流れ、今はLED電球の時代になりましたが、灯りの歴史を遡ると、先人たちの知恵と工夫の物語に出会うことができます。
今夜はエジソンに敬意を表して、灯りの下(もと)で好きな香りに包まれながら、先人たちの功績に思いを馳せてみませんか。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

10月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



香りの散歩道TOPへ
 /  TOPへ  / 歳時記へ