いつもの散歩道で、たんぽぽの黄色い花を見かけると、ほっこりした気分になりませんか。 「たんぽぽ」というかわいらしい名前も、子どもから大人まで多くの人に愛される理由かもしれませんね。 それに比べると、英語の名前の「ダンデライオン」は、ちょっと勇ましい感じです。 「ライオンの歯」という意味だそうで、のこぎりのようなキザギザの葉っぱを、ライオンの歯並びに例えたのだとか。 この名前を聞くと、松任谷由実さんの『ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ』という歌を、思い出す方もいらっしゃるでしょう。 それぞれの春の思い出に寄り添うように咲く花ですが、食べられる植物でもあることをご存知ですか。 江戸時代には、救荒植物として栽培が奨励されていました。 「救う」に「荒れる」と書いて「救荒」。救荒植物とは、飢饉や災害、戦争などによって食べ物が不足したとき、それをしのぐために利用される植物のことです。 つまり、どんな状況になっても、「たんぽぽは食糧になる」ということでしょうか。 明治時代には、葉っぱのおひたしや花の天ぷら、根っこのきんぴらなど、たんぽぽ料理は、普段の食卓にもたびたび登場していたそうです。 そう言えば今でも、根っこで作るたんぽぽコーヒーは、健康的な飲み物として知られていますね。 これからは、たんぽぽを見る目が、ちょっと変わってきそうです。
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