香りの散歩道


グラースの香り付き革手袋


墨絵・朝野泰昌



明後日、12月14日は、赤穂浪士が吉良邸に討ち入った日です。

元禄15年、今からおよそ300年前のこと。
赤穂浪士を率いた大石内蔵助(おおいし・くらのすけ)の息子、大石主税(おおいし・ちから)も、最年少で討ち入りに参加したと言われています。

その時、主悦が身につけていたと伝えられる革の手袋が、赤穂浪士の菩提を弔う泉岳寺(せんがくじ)に残されているとか。
これが、日本に現存する最も古い革の手袋だという説もあります。

革の手袋と言えば、フランスを代表する香水の都・グラースには、こんな歴史が語り継がれています。 
グラースが香水の一大産地になったのは、18世紀の終わりごろ。
それ以前は、革製品づくりが町の主要産業だったそうです。

なかでも、革手袋の品質は素晴らしく、裕福な上流階級の婦人たちに人気があったとか。
ただ一つ問題だったのは、革の手袋には独特のニオイがあり、手袋をはずしても、そのニオイが手に残ってしまう・・・ということ。

そこで、職人たちは考えました。
革手袋に香水を付け、いいニオイがする手袋にして売り出してはどうか・・・。
早速このアイデアを商品化したところ、グラースの香り付き革手袋は大ヒットしたそうです。

やがて、革製品づくりは各地で競争が激化し、グラースの主要産業の座は、香水づくりへ譲ることになりました。
瓢箪から駒のような話ですが、世界に誇る香水の都は、こうして誕生したのですね。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

12月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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