香りの散歩道


温泉と共に生きる


墨絵・朝野泰昌



春が来る川と書いて春来川(はるきがわ)。山陰・湯村温泉のある新温泉町を流れる川です。

雪の多い土地で暮らしを営んできた先人たちが、春を待ちわびる想いを川の流れに託して、春来川と名づけたのでしょうか。
どんなことがあっても必ず春はやって来る・・・という希望のようなものも伝わってきます。

その春来川のほとりには、温泉が湧き出ています。
今からおよそ1150年前に発見されたと伝えられ、「荒湯(あらゆ)」と呼ばれる源泉は、90度を超える高温のお湯が1分間に470リットルも湧き出しているとか。

この豊富なお湯は、湯村温泉の旅館や入浴施設だけでなく、理容院や美容院、一般家庭にも配られていて、町の暮らしになくてはならないものです。

また、最近では温泉の熱を使って電気をつくり出す、「温泉バイナリー発電」も行われています。
はるか昔から、高温の源泉がこんこんと湧き続けている、湯村温泉だからこそできた自然エネルギーでしょうね。

湯けむりが香る、春来川沿いに設けられた足湯も天然かけ流し。
その昔、春来川では、歩き疲れた旅人や農作業を終えた地元の人が、川にあふれ出た温泉に足をつけて、ひと休みしながらおしゃべりを楽しんでいたそうです。

のどかな春の一日を思わせる、そんな昔を懐かしんでつくられた足湯は今、世界中からやって来るたくさんの観光客に、温泉の楽しみを伝えてくれています。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

4月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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