香りの散歩道


ふるさとの出湯に年越し蕎麦すすり 


墨絵・朝野泰昌

今日12月28日は御用納めの日。

明日からは、それぞれのご家庭でお正月を迎える用意をされる方も多いでしょう。
 
蕎麦の香りで一年を締めくくる、日本の年越し。

縁起をかついで食べる年越し蕎麦の風習は、江戸時代に広まったといわれています。

蕎麦は細くて長いことから、いつまでも達者に暮らせますように。
家族みんなが末永く、そばにいられますように・・・という願いを込めたという説。

その一方で、蕎麦は切れやすいことから、一年間の苦労や災いをすべて断ち切って、新年に持ち越さないよう蕎麦を食べたという説もあります。

いずれにしても、新しい年に希望を託す縁起の良い風習ですね。

では、ここで一句、明治生まれの俳人・臼田亜浪(うすだ・あろう)の句を紹介しましょう。
「ふるさとの出湯(いでゆ)に年越し蕎麦すすり」。

なんとも、ほのぼのした句です。
亜浪は長野県出身ですから、雪を眺めながら温泉につかり、信州の蕎麦で年越しをしたのでしょうか。

  思えば、ここ山陰も日本を代表する湯どころ、蕎麦どころ。
この句のように、湯けむりの香りと蕎麦の香りを楽しみながら、年が越せる贅沢な土地柄です

「ふるさとの出湯に年越し蕎麦すすり」。皆さんもいかがですか。

今年も一年、『朝野家・香りの散歩道』におつき合いいただき、ありがとうございました。
末永く、健やかに、皆さまどうぞ良いお年をお迎えくださいませ。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。



*このコーナーは毎週水曜日に日本海新聞で掲載しています



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