香りの散歩道


見直されている日本手ぬぐい


墨絵・朝野泰昌
汗をかいたときも、温泉に入るときも、使い込んだ手ぬぐいが一枚あればいい。

江戸時代、木綿の手ぬぐいは暮らしになくてはならないものでした。

使う場面によってハンカチやタオル、フキンや風呂敷がわりになるだけでなく、変幻自在の大活躍。
たとえば、頭巾や鉢巻き、姉さんかぶり、スカーフのように首に巻いたり、腰に巻けば簡単な帯にもなりました。

手ぬぐいを肩にかけてポーズを決めている・・・そんな江戸っ子の姿を描いた浮世絵もあり、デザインが多彩な手ぬぐいは、粋なおしゃれの小道具でもあったようです。

その人気ぶりを物語るように、身分や職業に関係なく、さまざまな人が手ぬぐいのデザインを競い合う、「手拭合(てぬぐいあわせ)」というコンテストも開催されたとか。
呼び掛けたのは、当時の人気作家で浮世絵師でもあった山東京伝(さんとう・きょうでん)だといわれています。

粋な江戸っ子たちには、どんな図柄が人気を集めたのでしょうね。
そして、時はめぐり、今また手ぬぐいの良さが見直されています。

なかには、端が切りっぱなしのため、ほつれるのが気になる・・・と敬遠する人もいるようですが、それこそが手ぬぐいの良さ。
水切れが良いため、濡れてもすぐに乾くのです。
何度か洗って、ほつれた部分をハサミで切っているうちに、ほつれは自然に止まってくるので、ぜひ使い込んでみてください。

夏は特に、出番が多くなりそうな手ぬぐい。
その使い心地を、試してみませんか。




*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。



*このコーナーは毎週水曜日に日本海新聞で掲載しています



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