香りの散歩道


受け継がれる日本の心


墨絵・朝野泰昌
日本の伝統文化を受け継ぐことの大切さに、今、多くの人が気づきはじめています。

ノンフィクション作家の小松成美(こまつ・なるみ)さんが、伝統文化の担い手、22人にインタビューした本『和を継ぐものたち』には、香り文化の継承者も登場しています。

香道の御家流(おいえりゅう)23代宗家(そうけ)、三條西堯水(さんじょうにし・ぎょうすい)さんです。

日本の香道には、御家流と志野流(しのりゅう)という二大流派があり、それぞれの作法に基づいて香木を焚き、香りを鑑賞します。
武士の流れをくむ志野流に対し、御家流は雅な公家の流派で

室町時代の宮廷文化人、三條西実隆(さんじょうにし・さねたか)によって、その道が開かれたといわれています。
 
それにしても、23代という長きにわたって連綿と受け継がれてきた香道を、堯水さんはどのような思いで後の世に伝えようとしているのでしょうか。
インタビューを読むと、形の継承ではなく、心の継承をめざす姿が見えてきます。

畳のない家が増えるなど、日本人の生活スタイルが大きく変わるなか、作法を伝えること以上に大切なのは、まず純粋に香りを楽しんでもらうこと。
そうして少しずつ香木の種類を覚えていけば、繊細な香りも聞き分けることができるようになるそうです。
 
こんな時代だからこそ、香りを楽しむ心の余裕を…と、香道に興味を示す若い人も増えているそうです。

こうしてまた、日本の心は受け継がれていくのでしょうね。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。



*このコーナーは毎週水曜日に日本海新聞で掲載しています



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