香りの散歩道



冬は漬け物がおいしい季節



墨絵・朝野泰昌
白菜漬けや大根漬けなど、冬は漬け物がおいしい季節ですね。

日本料理では漬け物のことを「香の物(こうのもの)」と呼びます。

香りの物と書いて、香の物。


一説によると、室町時代に流行した、お香を焚いて香りを楽しむ遊び「香あわせ」の席で、茶菓子のかわりに野菜の粕漬けが出されたことから、香の席の物、香の物…と呼ばれるようになったそうです。

江戸時代になると、漬け物は商品として販売されるようになり、漬け物について書かれた本も数多く出版されました。

なかでも有名なのが、『漬物塩嘉言(つけものしおかげん)』という本です。
この本は、江戸の麹町(こうじまち)で漬け物問屋を営んでいた、小田原屋(おだわらや)の主人が書いたもので、64種類もの漬け物の作り方が紹介されています。

たくあん漬けやぬかみそ漬けなど、今でもポピュラーなものから、果物の柿や梨を粕漬けにしたもの、初夢漬けや阿茶羅(あちゃら)漬けといった、珍しい名前の漬け物もあります。

縁起の良い初夢「一富士、二鷹、三茄子」にちなんだ初夢漬けは、なすを一晩塩漬けにしたあと、からしで漬けたもの。

阿茶羅漬けは、ピクルスのような野菜の酢漬けで、干し大根にレンコンやゴボウなどを刻んで加え、梅酢や甘酢で漬けたものです。

ごはんの友やお茶請け、酒の肴としても、引く手あまたの漬け物いろいろ。

みなさんのお気に入りは、どんな漬け物ですか?



*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。



*このコーナーは毎週水曜日に日本海新聞で掲載しています



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