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明治時代にはすでに、「食育」という言葉は使われていました。
明治31年に刊行された『食物養生法(しょくもつようじょうほう)』という本の中に、「体育、智育、才育は、すなわち食育なり」という一文があります。
健康な体を育てる体育、智恵を育てる智育、才能を育てる才育、これらの基礎となるのは、すべて食育である……と、この本を書いた医師の石塚左玄(いしづか・さげん)は、子どもを育てるために「食育」がいかに大切かを説きました。
明治36年、作家の村井弦斎(むらい・げんさい)が新聞に連載した小説『食道楽(しょくどうらく)』にも、「食育」という言葉は登場します。
「先ず智育よりも体育よりも一番
大切な食育を研究しないのは迂闊(うかつ)の至りだ」。
ベストセラーとなったこの本は、小説風の会話の中で料理の作り方や食材の選び方などが詳しく紹介されていて、当時は嫁入り道具としても人気があったそうです。
その後、「食育」という言葉が再び脚光を浴びるのは、2005年に「食育基本法」が施行されてから。百年の歴史を超えて、今を生きる私たちに、食を知ることは生きる基本だと教えてくれています。
子どもたちには、素材そのものの味や香り、作物を育てる土の手ざわりなど、五感を豊かにしてくれるさまざまな食との出会いを体験してほしいですね。
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