香りの散歩道



健康天気予報と体調 



墨絵・朝野泰昌

春先の季節の変わり目は、「木の芽どき」と呼ばれ、体調を崩しやすいといわれています。

ある医療機器メーカーが、お天気と健康に関するアンケート調査を行ったところ、「天候や季節の変化と体調は関係があると思う」と答えた人は81%。

実際に体調への影響を経験した人は、73%にのぼりました。
「天候が変化すると関節が痛くなる」「乾燥すると全身がかゆくなる」「気温が激しく変化すると、頭痛
やめまいを感じる」……。皆さんも経験があるかもしれませんね。

このように、気象が健康状態に与える影響を科学的に解明し、その成果を予報として体調管理に役立てる動きが、世界的に注目されています。

この分野で先進国のドイツでは、1952年にはすでに、医学気象予報を発表。当初は、心臓病などの患者を抱える医療機関に提供されていた情報でしたが、1992年からは予防医学の一環として、一般市民向けの予報も発表されるようになりました。

こうした動きを受けて、日本でも気象予報会社が健康天気予報を発表しています。花粉の量や紫外線の強さだけでなく、関節の痛みや熱中症、片頭痛やぜんそくの予防に役立つ情報など、予報内容も研究成果に合わせてどんどん充実してきました。

本格的な春の訪れに、心はずむ季節。雨の予報を聞いて傘を持って出かけるように、健康天気予報でカラダの不調を未然に防ぐことができたらいいですね。



*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。



*このコーナーは毎週水曜日に日本海新聞で掲載しています



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