香りの散歩道


静かな人気の「香道」


墨絵・朝野泰昌

今年、何かお稽古事をはじめてみたいという方、日常を離れて雅(みやび)な香りの世界の扉を開く、「香道」はいかがでしょう。

香道というと、茶道や華道などにくらべて敷居が高いイメージがあるかもしれませんが、

初心者のための体験会も各地で開かれていますから、そこから足を踏み入れてみるのもいいですね。
洋服で気軽に参加できる会がほとんどで、作法を全く知らなくても大丈夫です。
ただし、洋服の場合は白いソックスを持参することをお忘れなく。

そして、もう一つ。

初心者でもこれをきちんと守っていれば、香席(こうせき)と呼ばれるお香を楽しむ席で、失礼にならないという大切な約束ごとがあります。
香席の基本的なマナー、といったほうがいいかもしれませんが、それは何だと思いますか?

答えは、匂いを持ち込まないこと。

香木の繊細な香りを聞き分ける香席では、花の香りも邪魔になるからと、床の間に生花を飾ることはありません。
ですから、出席者も香水や匂い袋はもちろん、香料の強い化粧品やハンドクリーム、整髪料なども身につけるのを避けるのが決まり。

前日に匂いの強いものを食べたり、お酒やタバコの匂いも御法度です。
この約束ごとさえ守れば、あとは作法を教わりながらゆったりと、香りの世界を楽しみましょう。
 
大人のお稽古事として、静かな人気を集めつつある「香道」。
興味のある方は、体験会からはじめてみませんか。




*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。



*このコーナーは毎週水曜日に日本海新聞で掲載しています



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