香りの散歩道


森の"聞き書き甲子園"


墨絵・朝野泰昌

 今年も、甲子園をめざす高校球児の熱い夏がはじまりました。

野球場を舞台にした高校生のチャンレンジが注目を集める一方で、森を舞台にした甲子園が静かにスタートしていることをご存じでしょうか。

その名も「森の“聞き書き甲子園”」。


 全国から選ばれた100人の高校生が、長年、森と関わる仕事をしてきた名人たちを訪ね、一対一の対話を通して、その知恵や技、人生そのものを聞き出し、話し言葉だけで文章にまとめるというチャレンジです。

今年の募集は7月1日に締め切られ、参加が決定した高校生たちは8月の中頃から活動を開始。
研修を受けたのちに取材計画を立て、実際に森の名人を訪ねてインタビューをします。

木こりや炭焼き、大工などを生業(なりわい)として、森と共に生きてきた人たちの、香り立つような生きた言葉。
それを録音したテープを書き起こしてレポートを作成し、来年の3月には東京で発表会を行うスケジュールになっています。

今年で8年目を迎える「森の“聞き書き甲子園”」。
これまでに参加した700人の若者の中には、この活動をきっかけに新たな森づくりの活動をはじめたグループもいます。

今年参加する100人の高校生たちは、森の名人たちからどんなメッセージを受け取るのでしょうか。
それに心を動かされて、日本の森の未来を担う若者が出てくるかもしれませんね。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

7月分は放送中につき、もう少々お待ちください

*このコーナーは毎週水曜日に日本海新聞で掲載しています



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