香りの散歩道


豊かな水の国


墨絵・朝野泰昌

 6月は水の月。

日本には「水の都」と呼ばれる町がたくさんありますが、それほど水に恵まれた国で暮らしていることを、私たちはあたり前だと思っていないでしょうか。

渇きを癒してくれるコップ一杯の水に「ありがとう」と思える心を大切にしたいですね。

ある大手食品メーカーが、昨年の6月、東京・大阪・中京エリアに住む20歳以上の男女を対象に、水にかかわる生活意識調査を行いました。


 その中に「あなたにとって一番おいしいと感じる水は?」という質問があり、最も多かったのは「湧き水」、2位は「市販のミネラルウォーター」、3位は「渓流の水」という回答でした。

また、「水とかかわりの深い日本文化といえば?」という質問に対して、上位3つに選ばれたのは何だと思いますか?

答えは、「酒造り」、「稲作」、そして「入浴習慣」。
ベスト10の中には、「茶道」や「日本庭園」、「日本料理」もランクインしています。

このアンケート結果を見ると、山あいにある温泉旅館は、日本の水の文化を象徴する存在かもしれませんね。

大地からこんこんと湧き出るお湯に身をゆだね、地元の水が育んだ地酒と旨い米に舌鼓を打つ……。
しかも、手入れのゆき届いた日本庭園があり、茶道の心くばりが感じられる宿なら、水づくしのもてなしが期待できそうです。

豊かな水の国に生きていることを肌で感じることができる温泉へ、皆さんもお出かけになりませんか。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

5月分は放送中につき、もう少々お待ちください

*このコーナーは毎週水曜日に日本海新聞で掲載しています



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