香りの散歩道


サムライ・アート大名庭園展

墨絵・朝野泰昌


 風薫る季節に日本庭園を訪れると、木も草も輝いて見えます。

もしかしたら江戸時代のサムライたちも、新緑の美しさを惚れぼれしながら眺めていたかもしれませんね。

そんな思いを呼び起こす展覧会が、広島市にある広島県立美術館で開催されています。


 江戸時代に諸国の大名が趣向をこらして造った庭をテーマにした、『知られざるサムライ・アート大名庭園展』。

当時の庭の風景を描(えが)きとどめた絵図や、大名たちのガーデンライフを今に伝える、ざまざまな美術工芸品が展示されています。
また、美術館の隣には縮景園(しゅっけいえん)という庭園があり、もともとは大名庭園だったこの庭とのコラボレーションも、今回の展覧会の見どころです。

美術館のロビーからも眺めることができる縮景園は、広島藩を治めた浅野家の別邸で、武将茶人(ぶしょうちゃじん)として知られる時の家老、上田宗箇(うえだ・そうこ)が手がけたといわれる名園です。

『大名庭園展』の期間中は、そのチケットで縮景園に入園することができ、土・日には茶会も催されています。
500円のお茶券を購入すれば、サムライが築いた庭というアートの中に身を置いて、香り高いお茶をいただく優雅なひとときを過ごすことができます。

広島県立美術館で5月31日まで開催中の『知られざるサムライ・アート大名庭園展』。皆さんもお出かけになってみませんか。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

5月分は放送中につき、もう少々お待ちください

*このコーナーは毎週水曜日に日本海新聞で掲載しています



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