子どもも大人も楽しめる本はたくさんありますが、今日はその中から『つみきのいえ』という絵本を紹介しましょう。
原作は、短編アニメーション部門でアカデミー賞を受賞した、あの『つみきのいえ』です。
監督の加藤久仁生(かとう・くにお)さんが、絵本のために新たに絵を描(か)きおろし、文章は脚本家の平田研也(ひたら・けんや)さんが担当。
アニメーションとは、またひと味ちがう作品になりました。
主人公は、海の水がだんだん増えていく不思議な土地で、沈んだ家の上に新しい家を積み上げながら、たった一人で暮らしているおじいさん。
長年連れ添ったおばあさんが、3年前に亡くなってしまったからです。
ある日、おじいさんはうっかり落とし物をしてしまい、それを拾うために海に沈んでいる家へ行くことにしました。
下へ下へともぐっていくたび、積み木のように積み重なっているどの家にも、家族と暮らした思い出が残っています。
そこでおじいさんが見たものは…。
ページを開くたびに、思い出の香りがよみがえるような物語『つみきのいえ』。 大切な人と一緒に読みたくなる、愛にあふれた物語です。
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