香りの散歩道


笑顔のヒミツは本の中


墨絵・朝野泰昌

 明日4月23日から5月12日までは『こどもの読書週間』です。

今年の標語は「笑顔のヒミツは本の中」。

子どもたちが思わず笑顔になるような、本との素敵な出会いがあるといいですね。

大人の皆さんにとっても、いい本との出会いは一生の宝もの。


 子どもも大人も楽しめる本はたくさんありますが、今日はその中から『つみきのいえ』という絵本を紹介しましょう。
原作は、短編アニメーション部門でアカデミー賞を受賞した、あの『つみきのいえ』です。

監督の加藤久仁生(かとう・くにお)さんが、絵本のために新たに絵を描(か)きおろし、文章は脚本家の平田研也(ひたら・けんや)さんが担当。
アニメーションとは、またひと味ちがう作品になりました。

 主人公は、海の水がだんだん増えていく不思議な土地で、沈んだ家の上に新しい家を積み上げながら、たった一人で暮らしているおじいさん。
長年連れ添ったおばあさんが、3年前に亡くなってしまったからです。

ある日、おじいさんはうっかり落とし物をしてしまい、それを拾うために海に沈んでいる家へ行くことにしました。
下へ下へともぐっていくたび、積み木のように積み重なっているどの家にも、家族と暮らした思い出が残っています。

そこでおじいさんが見たものは…。

 ページを開くたびに、思い出の香りがよみがえるような物語『つみきのいえ』。
大切な人と一緒に読みたくなる、愛にあふれた物語です。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。



*このコーナーは毎週水曜日に日本海新聞で掲載しています



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